ゲーム音楽と私〜その3

その1その2の続き。


「ドラゴンクエストVIII」オリジナル・サウンドトラック
「『ドラゴンクエストⅧ』空と海と大地と呪われし姫君 オリジナルサウンドトラック」

今までドラクエのゲーム音源はオーケストラ版のおまけとして収録されていたのですが、すぎやま先生ご本人が「音楽として鑑賞されるレベルに達したと判断した」ことからオーケストラ版に先立って発売されることになったのが本作です。

”Ⅷ”では昼夜で街や村や城でのBGMが変化するため、今回はそれぞれ2曲ずつ入ってます。また、教会や酒場など特別な場所でも専用のBGMが流れます。洞窟でも最下階では”Ⅰ”を彷彿とさせるような編曲がなされていたり、あれ?と思うような懐かしい曲が何故か含まれていたり(ゲームをプレイしてみれば理由がわかります)、とにかく今までにないボリュームです。
特にDisc1の7曲目収録で、フィールドを歩くときの曲である『広い世界へ』は本作中で一番の傑作だと思います。
この旋律は3Dになった世界の広がり、見渡す限りの美しさに相応しい。

この曲、私の中のイメージでは
「早朝、水平線の向こうから顔をのぞかせた太陽を山頂から眺めている」といった感じです。

2Dグラフィックのときはどちらかというと”軽快なマーチ”と呼んだほうがいいような曲が中心でしたが、今回はそれまでのシリーズにない、重厚壮大なメロディー。「空と海と大地と〜」ってタイトルにピッタリです。

以前、これと似た変化を感じたことがあります。
FFⅦのフィールド曲(『F.F.VIIメインテーマ』)を初めて聴いたときです。

やはりグラフィックの変化は、それにピッタリの曲を作曲しようとする者の心理にも影響を与えるということでしょうか。

オーケストラ版の発売が待ち望まれます。